適応指導教室って、実際どんなところなの?
もう少し詳しく知りたいんだけど…。
刈谷市の南部すこやか教室の先生にお話を伺ってきました!
実際、適応指導教室はどのような場所でどんなことをしているのでしょうか。先生たちの想いの含めて紹介します。不登校気味、学校をしぶっているお子様にあう場所なのか、そうでないのか。参考にしていただけたらと思います。
適応指導教室ってどんな場所?
刈谷市南部すこやか教室は、不登校の子どもたちが、学校復帰や進学、将来の自立に向けての準備をする場所です。かつて教員を長年勤めていた指導員の先生が3人(男性2名、女性1名)の先生がいらっしゃいます。
1日の基本的なスケジュール(活動内容)
9:00〜 9:35 計画を立てる
9:35〜10:25 学習1
10:25〜10:40 休憩
10:40〜11:30 学習2
11:30〜11:45 自由(読書など)
11:45〜12:15 交流遊び(ふれあい交流)
12:15〜13:00 昼食・休憩準備
13:05〜13:55 学習3(室内運動・読書など)
13:55〜14:10 休憩
14:10〜15:00 学習4
15:00〜15:30 自由(読書・卓球など)
15:30〜16:00 交流遊び
1日の活動内容は、決めています。しかし、その子によって来室時間が異なるため、実際は、指導員の先生とともに一人ひとりに合わせた過ごし方を決めます。よって、この通りに過ごしていることはほぼないとのこと。
「〇〇しなくてはならない」ということはなく、その子がどのように過ごしたいのかを最優先に考えたスケジュールを組み立てます。集中力が短い子は、20分で他の事に切り替えたり休憩を入れたりする工夫や来室時間に合わせた計画をしています。
活動内容
- 継続的な活動
- 季節の活動
不登校・いじめなどで悩んでいる方へ〜南部すこやか教室のご案内〜より
南部すこやか教室の案内も参考にして何をしているのかを詳しくみていきます。
<継続的な活動>
①基礎的な学習(自主学習中心)
やりたい教材を持ち込んでもよし。なくても良い。中学生になると、教材を持ち込む子が多くいます。また、中学生は定期テストを受けることも可能です。教材がない場合は、指導員の先生がその子に合う教材を教室内に保管してある教材から選択し、学習に向かわせてくれます。
また、教室に1台タブレットが完備されていますので、室内のWi-Fiを使用してタブレット学習が可能です。タブレットは持ち込みも可能です。学習に向えない場合、読書など他のことで対応もしています。
②スポーツ大会
南部適応指導教室は、公共施設 南部障害学習センター「たんぽぽ」の一室を借りて運営しています。たんぽぽには大きな体育館があります。その利点を生かし、月に1度スポーツ大会を企画したそうです。バドミントン、卓球、バスケットボールなど、参加する子どもたちの年齢や能力に合わせ、希望も聞きながら活動内容を決めています。
③ものづくり
手芸、折り紙、イラスト、ぬり絵などをしています。得意なことができるようにその子に合ったものづくりを提案しています。
<季節の活動>
①野菜作り
なす、トマト、ゴーヤ、きゅうり、じゃがいも、おくら、ピーマン、玉ねぎなどを教師のベランダで栽培しています。収穫は自分たちで行い、持ち帰ることが可能です。
②調理実習
たこ焼き、じゃがいも料理など。収穫した野菜を使って調理しています。
出欠席について
学校と同じような扱いとして考える。活動内容は問わないが、来室したら、基本的に出席扱いになる。暴風警報、学級閉鎖などの扱いも学校と同じ扱いとしている。夏休みは、通級者は来ることができるが、学校は休みなので出席の扱いにはならない。
保護者が適応指導教室でできること
- 電話相談
- 来室相談
①電話相談
随時受付ています。指導員の先生方が対応し、傾聴の姿勢を大切にしている。常に「聞くこと」を考えています。相談者がスッキリ納得いくまで、しっかりと話を聞いて対応してくれます。
②来室相談
保護者との個人面談を行っている。突然来室して相談も可能だが、一度電話連絡である程度の情報を得てからの方が相談しやすいのでおすすめしています。
南部すこやか教室(適応指導教室)への行き方
小学生は入り口までの保護者の送迎。中学生は、バスでの来室が可能です。南部すこやか教室は、「たんぽぽ」の2階の1室にあります。
指導員の先生方の想い
大切なことは、「苦しんでいる子が自己肯定感を持ち、がんばろう」と思えること。家に引きこもっていた子が、少しでも外に出られるといいと思っている。そのために、温かい雰囲気を大切にしている。すこやか教室は、その子のスピードで学校に向かう列車のようなもの。途中で脱線しても、遠ざかっても、その子のタイミングでも線路に戻ればいい。過去をほじくることはせず、今やれることを精一杯やれるようにしたい。
学校に一番に相談してほしい。
学校と離れてしまうと情報が途絶えてしまう。学校とすこやかと連携しながら子どもたちを見守っていきたい。
まとめ
指導員の先生方は、とても優しくいつでも対応している印象を受けました。温かい雰囲気を大切にし、待っていますよというメッセージが、お人柄や環境に感じ取ることができました。
基本的には学校に通いたいけど行けないという子どもを中心に受け入れているそうです。
学校の中の教室ではありませんが、学校との結びつきが強いことが分かりました。指導員の先生方は常に学校と連絡を取り合いながら、運営しているようです。
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